テレワークの普及で多くの企業がVPNを使うようになりましたが、近年では「遅い」「管理が大変」「セキュリティが不安」といった課題が目立ってきました。
その代替として注目されているのが、SASEやZTNAなどの“VPNに依存しないアクセス環境”です。
では、VPNを見直したい企業は何から始めればよいでしょうか。
本記事では、VPNの課題から脱却し、運用負荷を下げながらセキュリティ対策を強化するための「3つの移行ステップ」と、VPNの代替手段として注目される「SASE/ZTNA」について分かりやすく解説します。
なぜ、今VPNの見直しが進んでいるのか
従来のVPNは、「社内ネットワークに入る」ことを前提に設計されています。
しかし現在は、Microsoft 365 や Google Workspace など SaaS が業務の中心になり、VPN経由だと通信が遠回りになりがちです。
さらに、
- VPN機器の脆弱性を狙った攻撃が増えている
- アカウント管理や機器メンテナンスの負荷が高い
- 一度接続すると広範囲にアクセスできるため、侵害時のリスクが大きい
などの理由から、ゼロトラスト型のアクセス制御へ移行する企業が増えています。
VPNをやめる前に確認すべき3つのポイント
自社に合ったアクセス環境へスムーズに移行するためには、事前の準備が欠かせません。具体的には、以下3つのポイントを順番に確認していくことがおすすめです。
① 現在のアクセス環境を整理
ます、誰が・どこから・何にアクセスしているのかを把握しましょう。
クラウド・社内システム・拠点ごとの利用状況を整理しないと、移行後に「必要な通信ができない」などのトラブルが起きやすくなります。
② ID管理・認証基盤の見直し
ゼロトラストでは、「誰がアクセスしているか」を厳密に管理することが重要です。
SSO、MFA、アカウント棚卸しなど、認証基盤の整備が欠かせません。
③ 一気に置き換えようとしない
VPNは、すぐにゼロにはできません。
「SaaS利用から見直す」「特定部署だけ先行導入する」など、段階的な移行が現実的です。
注目される「SASE」「ZTNA」とは
VPNに代わる新しいアクセス環境として、現在多くの企業から注目を集めているのが「SASE(サシー)」や「ZTNA(ゼットティーエヌエー)」です。
これらは、社内と社外の境界を区別せずにすべてを信用しない「ゼロトラスト」というセキュリティの考え方に基づいています。
まずは、従来のVPNと「SASE」や「ZTNA」にどのような違いがあるのか、それぞれの特徴を見ていきましょう。
| 従来のVPN | ゼロトラスト(SASE/ZTNA) | |
|---|---|---|
| アクセス制御 | 境界防御(社内に入れば自由) | 都度認証(必要なアプリのみ許可) |
| 通信経路 | データセンター集中型(遅延増) | クラウド経由(最適化) |
| 運用負荷 | 機器の保守・リソース管理が重い | クラウド一元管理で負荷軽減 |
SASE(Secure Access Service Edge)
SASEとは、ネットワークとセキュリティをクラウドで統合し、拠点・在宅・モバイルを問わず安全なアクセスを実現する考え方です。
※参考記事:SASE(サシー)とは?概要から製品導入までわかりやすく解説
ZTNA(Zero Trust Network Access)
ZTNAとは、「必要なユーザーに必要なアプリだけ」を許可する仕組みです。
VPNのように“社内全体に入れる”構造ではないため、侵害時の被害範囲を最小化できます。
まとめ:VPNからの移行は「運用改善」から考える
VPNの見直しは、セキュリティ強化だけが目的ではありません。
実際には、情シスのリソース不足を解消するために検討を始める企業も多いのです。
・接続トラブル対応
・アカウント管理の煩雑さ
・機器メンテナンス
・拠点追加時の設定作業
VPNの課題が増えている今、重要なのは「VPNをやめること」ではありません。
自社に合った安全で運用しやすいアクセス環境を整えることが重要なのです。
そのためには、「現状のアクセス環境整理」「ID・認証基盤の整備」「段階的なゼロトラスト化」が欠かせません。
既存VPNの運用負荷やクラウド利用時の非効率さに課題を感じている企業は、まずは現状を整理し、どこから改善できるかを把握することが第一歩です。
国産SASE「KAMOME SASE」は、既存VPNと併用しながら段階的にゼロトラスト化できます。
そのため、大規模な刷新が難しい企業でも導入しやすい構成になっています。
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