クラウドサービスの普及に伴い、企業のID管理の重要性がますます高まっています。シングルサインオン(SSO)や多要素認証(MFA)を活用し、セキュリティを強化しながら業務の効率化を図る動きが活発化する中、IDaaS(Identity as a Service) の導入を検討する企業が増えています。しかし、IDaaSを選ぶ際に気になるのがコストの問題です。特に、「ユーザー課金型」と「固定料金型」では、どちらが自社に適しているのか?という点で悩む企業は少なくありません。
固定料金型は本当にお得なのか?
どのような企業に向いているのか?
今回は、固定料金型IDaaSの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説し、どのような企業に適しているのかを考えていきます。
目次
IDaaSの主要な2つの料金体系とは?
IDaaSの料金体系には、「ユーザー課金型」 と 「固定料金型」 の2種類があります。それぞれの特性を理解したうえで、自社に適したプランを選ぶことが重要です。
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ユーザー課金型IDaaSの特徴
ユーザー課金型IDaaSは、利用者数に応じて料金が変動する仕組みです。このモデルの最大の魅力は、小規模から導入できる柔軟性にあります。初期費用を抑えつつ、必要な分だけサービスを利用できるため、コストの無駄を防ぎながら運用を開始できます。特に、中小企業やスタートアップにとっては、必要な分だけ支払えばよい手軽さから、導入しやすい選択肢となるでしょう。
さらに、企業の成長に合わせて柔軟に拡張できるという点も利点のひとつです。従業員が増えた場合、その分だけライセンスを追加購入すればよいため、急成長中の企業でも無駄なく利用できます。また、ベンダーによっては、ユーザー数が増えた際にボリュームディスカウントが適用される場合もあります。事前に料金体系を確認することで、コストを抑えた運用が可能です。
しかし、このモデルにはデメリットもあります。ユーザー数が増えれば増えるほど、コストも比例して高騰してしまうという点です。小規模のうちは割安に感じられますが、企業が成長するにつれて、毎月の支払額が大きくなり、大規模な企業にとっては割高になってしまう可能性があります。また、長期間にわたって利用すると、コストが累積していくため、結果的に固定料金型よりも総額の支出が多くなるケースも少なくありません。そのため、短期間での利用や、少人数での運用には適していますが、長期的な運用を前提とする場合や、大規模な組織ではコスト管理が難しくなる可能性がある点に注意が必要です。
固定料金型IDaaSの特徴
一方、固定料金型IDaaSは、ユーザー数に関係なく一定額を支払う仕組みです。導入時に定額で契約を結び、その後は従業員の増減にかかわらず一定のコストで利用できるため、特に社員数が多い企業や、長期的にID管理システムを運用する企業にとっては、大きなコストメリットを生む可能性があります。
このモデルの最大のメリットは、コストが予測しやすいことです。毎月の支払額が一定であるため、年間予算を管理しやすく、コスト計画が立てやすくなります。また、ユーザー数が増えても追加料金が発生しないため、大規模な企業では、大幅なコスト削減につながる可能性が高いでしょう。さらに、安定した人数の組織であれば、長期間の利用でコストメリットが出やすいという点も魅力のひとつです。
ただし、固定料金型にもデメリットがあります。まず、ユーザー数の少ない企業にとっては割高になる可能性があるという点です。また、ベンダーによっては固定料金にもユーザー数の上限が設定されている場合があります。例えば、一定の人数までは固定料金でも、それ以上は追加料金が発生するケースもあるため、契約内容をよく確認することが重要です。
また、利用者数が少なくても一定のコストがかかるため、短期間の利用を考えている企業には向かないでしょう。固定料金型は、長期的な運用を前提とした企業に適したプランであるため、導入前に自社の運用方針をしっかりと見極めることが重要です。
固定料金型IDaaSが適している企業とは?
ここまで見てきたように、固定料金型IDaaSは、企業の規模や運用方針によってコストメリットが大きく異なります。では、具体的にどのような企業に向いているのでしょうか?
大規模な企業
ユーザー課金型では社員が増えるごとにコストが上がっていきますが、固定料金型であれば一定のコストで運用できるため、大幅なコスト削減が可能です。
年間予算を一定に保ちたい企業
毎月の支払額が変動しないため、予算計画が立てやすく、財務管理の観点からもメリットがあります。
長期的にID管理システムを運用する企業
短期間であればユーザー課金型の方が安く見えることもありますが、長期運用を考えた場合、固定料金型の方が結果的にコストメリットが大きくなるケースが多くなります。
ただし、利用者数が少ない場合、固定料金型のコストが割高になってしまうため、慎重な検討が必要です。また、プランによっては機能制限がある場合や、利用人数に制限がある場合もあるため、事前に条件をしっかり確認することが重要です。
固定料金型IDaaSを検討するなら「KAMOME SSO」
ここまで解説してきたように、固定料金型IDaaSは大規模な企業や長期運用を前提とする企業にとって、コストメリットが大きい選択肢です。しかし、実際に導入を検討する際には、「どのサービスを選べばいいのか?」という疑問が出てくるかもしれません。もし、「ユーザー数が多い企業でも、コストを一定に抑えながら、安全で効率的なID管理を実現したい」 という課題をお持ちなら、「KAMOME SSO」 が最適なソリューションです。
従来のIDaaSは、ユーザー数が増えるごとにコストも上昇するため、大規模な組織では予算管理が難しくなるという課題がありました。しかし、「KAMOME SSO」はユーザー数に依存しない固定料金制 を採用しているため、ユーザー数が増えてもコストが一定で、長期的な運用を前提とした企業にとって大きなコストメリットがあります。さらに、多要素認証(MFA)にも対応しており、ワンタイムパスワード(OTP)や生体認証との連携が可能 です。これにより、不正アクセスのリスクを低減し、より安全な認証環境を構築できます。
また、「KAMOME SSO」には、クラウド環境での設置から管理・運用までをサポートするオプションサービス が追加されました。これにより、オンプレミス環境だけでなく、クラウド上でもスムーズに導入・運用できるようになり、企業のITインフラに合わせた柔軟な選択が可能になります。ご興味がある方やご相談がある方は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
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